こんにちは、ショコラです。
今回は、里見香奈さんを取り上げます。
「出雲のイナズマ」の異名を持つ女流棋士、里見香奈さんが第62回奨励会三段リーグ戦で連敗を喫し、奨励会から初の女流プロ棋士への夢を断念する運びとなりました。
悔しさのあまり、終局後無言で退出した里見香奈さん。
そんな彼女について、調べました。
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『妹がかわいい!?里見香奈を襲った病名は!?』
里見香奈(さとみ かな)さんは、1992年3月2日生まれの現在25歳。
島根県出雲市出身で、父と兄の影響で5歳頃から将棋を習い始めます。
2002年、小学5年生の時、アマ女王戦A級で優勝を果たし、翌2003年の第28回小学生将棋名人戦でベスト8に進出します。
同年10月に女流育成会に入会し、2期連続で1位の成績をあげ、2004年の中学1年次に女流棋士(女流2級)資格を得ます。
女流2級としてプロ入りした後、2005年度の昇級基準「女流名人位戦でB級リーグ昇格」「女流王将戦で本戦入り」を満たし、2006年4月1日付で女流1級へ昇級します。
その後も健闘を見せ、2007年2月22日付で女流初段、2008年9月29日付で女流二段、2009年4月1日付で女流三段、2010年2月12日付で女流四段へと昇段していきます。
2011年5月に奨励会「編入」試験に合格し、奨励会1級となります。
また、同年10月18日付で史上最年少で女流五段へと昇段します。
奨励会でも昇段規定を満たし、2012年1月7日に女性奨励会員初の奨励会初段に上がります。
段位に比例して、タイトル獲得にも注目されます。
2008年の女流二段昇段後、清水倉敷藤花に連勝し、初タイトルの「倉敷藤花」に輝き、翌2009年には当時史上3番目の若さで「女流名人」を奪取します。
更に翌2010年10月28日には「女流王将」を勝ち取り、女流三冠となります。
2012年に「女流王位」を奪取し女流四冠、と「クイーン倉敷藤花」の称号も獲得。
同年4月に「女王」を奪取し、史上初の女流五冠に輝きます。
しかし、直後に敗退が続き、「女流王位」「女流王将」「倉敷藤花」を奪われ、女流二冠へ後退。
ここで「女流王座」を奪取し、女流三冠へ復帰。
同時に6タイトル全てに在位経験を達成した女流棋士となります。
その後、「クイーン名人」の称号獲得と、奨励会二段へ昇段を果たしますが、2014年2月14日の女流王位戦挑戦者決定リーグ4回戦を体調不良で不戦敗してしまいます。
その上、3月1日~8月31日までの半年間休場届を出し、さらに9月1日~12月31日の間も休場することになりました。
約9ヵ月間もの間休場することが将棋連盟役員会に受理された、里見香奈さんの病名はなんだったのか!?
一部では、「うつ病」と「膠原病(こうげんびょう)」という病名が噂されています。
膠原病とは、発熱や湿疹、関節の痛みが症状として表れ、主に女性に多く見られる病気ということです。
実際には、休場の原因となった病名は公表されておらず、詳細は不明のままですが、2015年1月8日の第26期女流王位戦挑戦者決定リーグ戦にて復帰します。
休場中に「女流王座」を失冠してしまいますが、復帰後5月27日に「女流王位」を奪取。
同年10月13日には「女流王将」を、11月23日には「倉敷藤花」を、翌2016年11月25日に「女流王座」を奪還します。
長期休場後も腕は鈍っておらず、見事に女流五冠を再度果たします。
そんな里見香奈さんには、4歳下のかわいい妹がいます。
里見咲紀(さとみ さき)さんと言い、2016年2月22日に19歳でプロ入りし、現在女流初段として活躍中です。
まだ姉ほどの実力はありませんが、かわいい妹の活躍にも注目が集まりそうです。
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『三段リーグと奨励会とは!?』
女流五冠の里見香奈さんに期待が高まる中、今回残念ながらプロ棋士への道が閉ざされてしまいました。
2018年2月18日の「毎日新聞」では以下のように取り上げています。
将棋の里見香奈女流5冠(25)は18日、大阪市福島区の関西将棋会館であった第62回奨励会三段リーグ戦(全18局)で連敗し、7勝9敗となった。
残り2局を勝っても勝ち越せず、年齢制限の規定で今回限りでの退会が決まった。
奨励会から女性初のプロ棋士へという里見の挑戦は、夢かなわず終わった。
半年間にわたる三段リーグ戦はプロへの最終関門で、上位2人が四段に昇段、プロになる。
「26歳」の年齢制限があるが、10勝8敗以上すれば、29歳までは次回リーグ戦に参加できる。
里見が12歳でなった「女流棋士(プロ)」はこれとは別制度で、里見は女性初のプロ棋士を目指し、2011年5月、奨励会1級の編入試験(対局)に合格。
13年12月には女性初の三段に昇段したが、体調不良のため、三段リーグ戦は15年10月開幕の第58回から参加。
これまで4回の最高成績は第60回の8勝10敗だった。
里見は今回リーグ戦のさなかに26歳になるため、年齢制限の規定が適用される。
里見は終局後、無言で帰った。
関西奨励会幹事の北浜健介八段は「女性の第一人者としての挑戦がこういう形でついえたのは残念です。
7勝目を挙げてからの4連敗ということでショックも大きいと思いますが、最後の一局までベストを尽くしてほしい」とコメントした。
里見は今後、女流棋士も出場権があるプロ公式戦で規定の成績を挙げれば、プロ棋士への編入試験を受けることができる。
同紙にもあるように里見香奈さんは12歳の時すでにプロデビューをしています。
なのに、なぜまたプロを目指すのか疑問に思う方もいるでしょう。
それは、「棋士」と「女流棋士」との違いによるものです。
どちらもプロには変わりないのですが、その中でも「棋士」と「女流棋士」は区別されており、タイトルも「名人」と「女流名人」、「王座」と「女流王座」といったように別々に存在します。
里見香奈さんが「棋士」になる為には奨励会という組織に所属し、奨励会四段を獲得しなければなりません。
里見香奈さんは2013年に奨励会三段に昇段しており、奨励会四段昇段の条件でもある三段リーグに参加しました。
この三段リーグで上位2人が奨励会四段、つまりプロ棋士への権利が与えられるわけですが、今回の三段リーグで負け越してしまい、同時に年齢制限にも引っかかる為、奨励会を退会せざるを得なくなりました。
奨励会における年齢制限は、満21歳の誕生日までに初段、満26歳の誕生日を迎える三段リーグ終了までに四段へ昇段できなければ退会(※三段リーグで勝ち越し続ければ満29歳を迎えるリーグ終了まで延長可)。
なんとも複雑な制度ですが、今回一番悔しいのは里見香奈さん本人であることに間違いはありません。
同紙でも取り上げられているように、今後のプロ公式戦での活躍に期待しましょう。
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